洞川観光案内(山岳・洞窟・施設)

蟷螂の岩屋

役行者が大峯開山の際に「一の行場」として開いた洞窟です。
蟷螂(とうろう)とはカマキリとも読み、天上の低い洞窟を腰を屈めて入っていく修験者の姿がカマキリの歩く姿に似ていることから名づけられたようです。あまり反り繰り返って歩いていると頭を打ちやすい、人生頭を低くして生きるべしということを、身をもって知る修行の場として現在も多くの人が訪れます。
役行者が大峯山を開いた際に、仮の住まいとして籠もり修行をしていたとされる洞窟です。
蝙蝠(こうもり)とは、その「籠もり」と洞内に棲んでいたコウモリを掛けて名づけられたようです。
また、岩燕の越冬地としても有名で奈良の天然記念物に指定されています。

五代松鍾乳洞

奥行き200メートル以上にもおよぶ洞内では、鐘乳石や石柱、石筍が淡く照らされる光の中に浮かび上がり、たいへん神秘的です。錘乳石は20〜30センチから大きいものは3メートル4メートルもあり、最大の石柱である「大黄金柱」にいたっては、高さ8メートルにも達しており、壮観。名前は発見者の赤井五代松さんに由来しています。見学ご希望の方はごろごろ茶屋で受付してください。トロッコで鍾乳洞入口まで行き、内部はガイドさんが案内します。

面不動鍾乳洞

奈良県の特別天然記念物の指定を受けた延長150mの鍾乳洞で、洞内では何万年もの歳月をかけ形成された地下宮殿さながらの光景を楽しむことが出来ます。
この付近一帯はもともと石灰岩を水成岩の地帯であり、それが永い年月を経て浸蝕/風化し推積した「カルスト地帯」となっています。そこへ降る雨水に含まれている二酸化炭素がその石灰岩の岩の割れ目を溶かし、次第に大きな空洞を作って出来たのが鍾乳洞です。
鍾乳石は1cm伸びるのにかかる年月は100年とも200年とも云われいます。
洞川八幡宮の脇から伸びる自然研究路を登り、大峯山や洞川の町を一望できる高所にありますが、トロッコ(有料)を利用することもできます。

五番関

真言宗醍醐派 大峯山龍泉寺 近畿三十六不動尊霊場 第三十一番札所 役行者霊跡札所

五番関は大天井ヶ岳と山上ヶ岳を結ぶ尾根の一番低い所で、洞川から見ると切れているようにみえることから「深切れ」といわれていました。かつては山上参りのお客を迎える茶屋がありました。五番関のいわれは付近の岩盤に碁盤の目のような模様があることから「碁盤石」、それがなまって「五番関」になったとされています。洞川から川上村高原を結ぶ街道として利用されましたが、現在は林道が開通し、洞川と川上村を結ぶ最短道路として交通量が増えています。トンネル口より約20分程度の急坂を上ると尾根にある五番関の結界門までたどり着きます。結界門の傍らに役行者像を祀る小さなお堂があり、奥駈の修行者の参拝所となっています。

稲村ヶ岳

真言宗醍醐派 大峯山龍泉寺 近畿三十六不動尊霊場 第三十一番札所 役行者霊跡札所

大峯山(山上ヶ岳)の南にそびえる標高1,726mの岩山で、洞川温泉から約10km。「女人大峯」とも呼ばれ、頂上の大日岳には大日如来が祀られており、多くの修行者の登拝があります。この山は昔から雨乞いの山として名高く、祠の前には奉納剣先がうずたかくつまれています。山頂付近には石楠花が群生し、特に5〜6月の開花期には人々の顔が赤く映えるほど見事な花をつけます。龍泉寺では、ここを女人修行の道場として実践者に稲村ヶ岳女人道場修行の先達免状を与えており、多数の先達が同心の徒を引きつれて登山修行をつづけています。頂上直下の山上ヶ辻には、山小屋があり、一般の登山者も利用できます。
往復約16km、約7時間の行程です。登山計画をたて、装備を整えて登山をお楽しみください。

大峯山(山上ヶ岳)

大峯山(標高1,719.5m)は、天智天皇の白鳳年間に役の行者(役の小角)により、我が国ではじめて信仰の山として開かれました。古来より大和の神奈備や水の源として聖地とされていた大峯の山々では、様々な修行がおこなわれており、それらすべてが混然一体となってつくり上げられたのがわが国独自の宗教である修験道です。大峯はその修験道の発祥地でした。修験道の修行はとても厳しく命を懸けたものであり、当時から男性のみ行うもので、その伝統が今に受け継がれ、現在でも全国で唯一の女人禁制の山となっています。山頂には、蔵王権現が祀られた大峯山寺があり、古くは宇多天皇や藤原道長など平安の都の貴顕の登拝が盛んにおこなわれてきました。現在でも本堂の扉が開く「戸開け」期間中は多くの参拝者でにぎわっています。山頂付近に広がる岩場には岩壁や奇岩を巡る表行場、裏行場と呼ばれる行場があり、また「お花畑」からは稲村ヶ岳の他、南に続く大峯の峯峰の眺望が雄大です。さらに、その峯峰の稜線を通る修行の道「大峯奥駈道」は世界遺産にも登録されており、各「靡」での行を行いながら大普賢岳・弥山・八経ヶ岳・釈迦ヶ岳と南下して熊野本宮までの1週間の修行の道のりはたいへん厳しいものです。

みたらい渓谷(もみじまつり)・遊歩道

みたらい遊歩道は、近畿随一の美しさといわれるみたらい渓谷に沿って、天川川合と洞川温泉を約2時間で結ぶ天川村の自然を満喫するコースです。天川村役場前から川沿いの集落を抜けて「みたらい遊歩道」に入り、天の川と山上川の合流地点からみたらい渓谷へ。急な上りや、足もすくみそうな吊り橋があったりしますが、階段や手すり、案内板などコースはよく整備され、光の滝など渓谷美を堪能できます。奇岩・巨岩にもビックリしてください。また紅葉の時期の美しさも息をのむほど。山上川左岸の林間コースを抜ければ、すぐに村営洞川温泉センターです。
エメラルドグリーンに輝く神秘的な淵。大小様々な滝と巨岩を縫い底まで透けて見える清流が流れるみたらい渓谷には、川沿いに遊歩道が整備され、つり橋からは滝を上から眺めることもでき、まさに絶景新緑がきらきら輝く春、水しぶきに川サツキが美しい夏、きさに天から降ってくるように山頂から色付き全山紅葉のき綿秋、山水画の冬と、四季折々の景観は、近畿地方随一の美しさとたたえられています。

毎年11月第2土・日曜日 : 天の川 もみじ祭り
ヘリコプター遊覧飛行・天川村特産展・ウォークラリー・お食事コーナーとええこと満載

河鹿の滝

清流に棲む鳴き声の美しい体長5センチほどの小さなカエル、カジカの名を取って付けられました。この辺り一帯は、石灰岩層と火成岩層の境目ができ、地層の変わり目で、そうした所には鉄鉱石の鉱脈層見ることができます。川の表面に赤く鋳びた岩礁が突き出ていたらそれが鉄鉱石です。昔はこのカジカの滝の事を、雅滝(がたき)と呼んでいました。

洞川湧水群

洞川地区は太古の造山活動により石灰岩の地層が隆起してカルスト地形がつくられ、そこへ花崗岩質のマグマが貫入して独特の地形を形成した場所です。そこにうまれた原生の森が雨水をたくわえ、地区内のあちこちへ清冽な水を湧出させて人々に恵みを与えてきました。近畿で一番高い場所に位置するこの地域では、古来よりそんな森や山岳が信仰の対象されてきたのです。

泉の森、神泉洞、ごろごろ水の三カ所からなる洞川湧水群は、とくに人々が親しみ、また信仰篤く大切に保全され、環境省が1985年7月に認定した日本名水百選にも選ばれています。

名水百選 泉の森

薄暗い杉木立のなかに蔵王権現をまつる小さな社があって、その奥の岩窟からあふれ出ているのが「泉の森」です。ここは洞川部落の表鬼門にあたり、疫病や悪人の侵入を防ぐために守護神としてまつられてきました。その神がほかならぬ名水だったもので、この地区の人たちは簡易水道を利用していますが、現在でも病人が出るとこの神水をもらいにくることが多いそうです。

名水百選 ごろごろ水

洞川温泉郷から大峯山の登山口である清浄大橋にいたる参道沿いの五代松鍾乳洞付近の石灰岩相から湧出しています。炭酸カルシウム型の極めてナチュラルな水質で、全国の湧水の中でも九番目に高地のため水温も10.4℃と極めて冷たい湧き水です。ごろごろ水の名称は、役行者が大峯山より下山のみぎり、この場所で水を召された際、洞窟の奥より小石が転がるような音を反響させながら流れ出る清水の様子から名づけられたそうです。

名水百選 神泉洞

山上川の北側、日当たりのよい平地の大原山裾野に位置するのが神泉洞です。1950年当時、地元の有志7人で、水の音がする岩峰の横から穴を掘り進めたところ、思わぬ地底の洞窟に行き合ったそうです。石灰岩の白い鍾乳洞で、洞窟内の片側には水が流れています。さかのぼってみると120mほど先に奥行き6m、幅3m、深さ5mの澄み切った淵があり、洞窟はそこで行き止まりになっていました。村に水道ができるまで、人々はこの水をパイプで引いて飲み水にしていました。現在、洞窟の入口は崩壊のおそれがあり、中に入ることはできません。

天川村立資料館・ギャラリーほのぼの

天川村の生活道具の歴史(山仕事・曲げ物しゃく・ご飯しゃくし・酒樽づくりの道具等)、また山岳信仰の様子を示す数々の資料が展示されています。平成18年には、資料館エントランス部分を「ギャラリーほのぼの」としてリニューアル。ギャラリーほのぼのでは地域にまつわる作品(絵画・写真・版画等)の展示のほか、囲炉裏ステージでのトーク・音楽イベントが開催され多くの人が集う場所となっています。
又、写経を体験し気のリフレッシュ 

山上が岳歴史博物館

大峯の歴史

昭和59年に大峯山寺・奈良県・橿原考古学研究所により大峯山寺本堂の解体修理がおこなわれました。そのときの発掘調査においてわが国山岳宗教史上の定説を裏付ける純金製の仏像2躰が発見されました。そのほかにも、奈良時代のものや宇多天皇や藤原道長等の平安時代の奉納品が見つかり、正に山の正倉院さながらの発見につながりました。山上ヶ岳歴史博物館はそれら発見された出土品のほか、大峯修行にちなんだ数々の資料が展示されています。

洞川エコミュージアムセンター

大峯の豊かな自然・名水まつり

平成11年5月に開館した、吉野熊野国立公園・大峯山系の自然をくまなく紹介する情報発信基地です。天川村の四季を映像で楽しめるコーナーや大峯修験道の行場、西の覗きが体験できる映像コーナー、山岳体験マップ・自然観察等の展示がされています。また豊かな自然を実際に体験しながら学ぶことができるツアーなども随時開催しています。

毎年4月昭和の日
自然を中心に行われる名水まつり : 家族で魚釣り子供たちに人気

洞川温泉

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